ちいさな入札便

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解説記事

入札保証金・契約保証金とは?|免除される条件と、小さな会社が気をつける点(国・自治体)

官公庁の入札公告を読んでいると、たいてい「入札保証金」「契約保証金」という項目が出てきます。

「入札に参加するだけでお金を預けるの?」「落札したら契約金額の1割を払うの?」と、初めての方ほど不安になる部分です。結論から言うと、国の役務の入札では「免除」と書かれていることが多い一方、自治体の案件や、案件の条件によっては、実際に納付や保険の手配が必要になることがあります。

この記事では、Web制作・広報・翻訳・イベント・印刷・調査など、役務の小さな会社に向けて、

をまとめます。

※本記事は制度の一般的な解説です。入札参加資格の申請や、契約書類の作成代行(行政書士業務にあたるもの)は行っていません。個別の案件は、必ずその案件の入札説明書と発注機関に確認してください。


1. 2つの保証金のちがい

入札保証金契約保証金
いつ入札に参加するとき落札して契約を結ぶとき
何のため落札したのに契約を結ばない、という事態に備える契約どおりに履行しない、という事態に備える
国の基準(会計法)見積る契約金額の100分の5以上(第29条の4)契約金額の100分の10以上(第29条の9)
自治体の基準(地方自治法施行令)各自治体の規則で定める率又は額(第167条の7)各自治体の規則で定める率又は額(第167条の16)

ポイントは、自治体の場合、率は法令ではなく各自治体の規則で決まることです。たとえば広島県・奈良県・沖縄県では入札保証金は「100分の5以上」ですが、率は自治体によって異なります。契約保証金は、確認した範囲(広島県・奈良県・三重県)ではいずれも契約金額の100分の10以上でした。

なお、落札者が契約を結ばなかった場合の入札保証金や、契約を履行しなかった場合の契約保証金は、発注者側に帰属する(戻ってこない)ことが入札説明書などに書かれています。


2. 現金でなくてもよい場合がある(担保)

国の会計法では、保証金は国債や確実と認められる有価証券その他の担保で代えられるとされています(第29条の4第2項。契約保証金は第29条の9第2項で準用)。具体的な担保の種類は予算決算及び会計令(予決令)第78条にあり、国債、政府保証債、銀行等の発行する債券、銀行が振り出し又は支払保証をした小切手などが挙げられています。

自治体でも、施行令第167条の7第2項で、国債・地方債その他の確実な担保で代えられるとされています(契約保証金は第167条の16第2項で準用)。何が使えるかは、自治体の規則と入札説明書で確認しましょう。


3. 免除される典型的な条件

法律は「納めさせなければならない」と書いていますが、同時に「全部又は一部を納めさせないことができる」場合も定めています。

国(予決令)

入札保証金(第77条)

  1. 国を被保険者とする入札保証保険契約を保険会社と結んだとき
  2. 第72条第1項の資格(いわゆる全省庁統一資格など)を持つ者による一般競争で、落札者が契約を結ばないおそれがないと認められるとき

契約保証金(第100条の3)

  1. 国を被保険者とする履行保証保険契約を結んだとき
  2. 保険会社・銀行等と工事履行保証契約を結んだとき
  3. 資格を持つ者による一般競争・指名競争・随意契約などで、その必要がないと認められるとき

などの場合です(ここに挙げたのは主なもので、条文にはほかの場合も定められています)。

実際、国の役務の入札公告では、入札保証金は予決令第77条第2号、契約保証金は第100条の3第3号にあたる運用として、「入札保証金及び契約保証金 免除」と書かれている例をよく見かけます。

一方で、航空自衛隊第4補給処の役務の公告(令和7年11月)のように、保証金の納付を求めたうえで、入札保証保険・履行保証保険を結べば納付を免除とする書き方の案件もあります。「国だから必ず免除」ではありません。

自治体(各自治体の規則)

自治体の規則でも、免除の柱は国とほぼ同じで、①保険(入札保証保険・履行保証保険)、②過去の契約実績、③資格者による入札で必要がないと認めるとき、などが並びます。ただし、細かい要件は自治体ごとに違います。

自治体実績による免除のイメージ
奈良県(契約保証金)過去2年間に国・地方公共団体と種類・規模がほぼ同じ契約を数回以上締結し、すべて誠実に履行した者 等
三重県(契約保証金)過去3年の間に同規模の契約実績があり、すべて誠実に履行した者 等
沖縄県の入札(入札保証金説明書の例)国・地方公共団体等との同種・同規模契約で、過去2箇年に履行期限が到来した2以上の契約をすべて誠実に履行したことを証明する書類の提出

また三重県は、随意契約できる額で履行しないおそれがない場合や、単価契約の場合なども免除事由に挙げています。


4. 小さな会社が気をつけたいポイント

① 公告・入札説明書の「保証金」欄を最初に読む

「免除」と書いてあれば、多くの場合そのまま参加できます。「納付」「要」と書いてあれば、金額・方法・期限を必ず確認しましょう。沖縄県の例では、入札前に納付書の発行依頼を出し、指定の金融機関で納付して領収書を提示する、という段取りでした。入札日より前に締切があるので要注意です。

② 「実績で免除」は、最初の1件では使えないことが多い

実績による免除は「過去○年に同種・同規模の契約を○回以上」が条件です。官公庁の仕事が初めての会社は、これに当たらないことがあります。その場合は、保険(入札保証保険・履行保証保険)で対応できるか、保険会社や取引のある代理店に入札日より前に相談しておくと安心です(保険証券の提出期限も説明書で確認を)。

③ 契約保証金は資金繰りに響く

契約金額の1割以上を現金で預けると、契約期間中その資金が動かせません。たとえば500万円の契約なら、50万円以上を預けることになります。返還の時期や方法は、契約書・入札説明書で確認しておきましょう。応札前に、保証金が必要か・保険で代えられるかを確認しておきましょう。

④ 金額の「税込・税抜」に注意

沖縄県の例では、入札保証金の基準となる「見積る契約金額」を入札金額に消費税額を加えた額としていました。何を基準に5%や10%を計算するのか、説明書の書き方を確認してください。

⑤ 国と自治体、自治体どうしで「同じ」と思い込まない

率、免除の条件(実績の年数・回数)、提出書類(実績を証明する契約書の写し等)は、発注機関によって違います。前に参加した自治体のやり方が、別の自治体でもそのまま通用するとは限りません。


チェックリスト


まとめ

本記事は一般的な解説で、入札参加資格申請や契約書類の作成代行(行政書士業務にあたるもの)は行っていません。個別の案件については、入札説明書を読み、発注機関に確認してください。


参考資料

※入札公告のリンクは、掲載期限が過ぎると削除されることがあります。

※この記事は2026年11月時点で公開されている情報をもとに、AIがまとめたものです。法令・規則は改正されることがあります。個別の案件は必ず原文・発注機関で確認してください。


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